それが旅であれ、ビジネスであれ移動手段としては、スピードが第一優先とされる昨今。 その当時一晩がかりで九州方面から東京へ、寝てる間に着いてしまうという、超合理的な列車運行があったが、昨年の3月で姿を消してしまった。 我々が昭和42年に卒業してすぐ、就職する者、進学する者が、上京する手段に使う事も多かったこの列車、仲間の何人かを駅まで見送った記憶もよみがえる。
列車名として思い出されるのが、さくら・あさかぜ・はやぶさ・富士・みずほ、など。 今流行りの新幹線「のぞみ○○号」など番号呼ばわりするのとは違って、一つひとつの名前に個性があり思い出と愛着がこもっている。
管理人もこの特急寝台が好きで、機会があれば乗りたくてしようがない列車であった。時間が過ぎ人が眠りにつき始めると、ひと気のない通路で、車窓から流れる夜景をボーッと見たり、缶ビール飲みながら読書したり、僕の最もお気に入りの時間だった。 寝台列車に乗ると、もったいなくてよう寝んかったよ。(笑)
東京発着のブルトレは、写真の富士・はやぶさ号を最後に、2009年3月でJRダイヤから姿を消し、上野発着で何本か残すのみとなった。
時代の趨勢に押され、消え行くものへの哀愁と名残惜しさ... 今一度みんなの記憶に留めておきたいものです。

   写真は織田村哲男さんから提供いただきました。
ふるさと紀行

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